月曜日, 10月 23, 2006

「狼花(おおかみばな) 新宿鮫Ⅸ」
   
大沢在昌 著   光文社

 
鮫島、香田、野間の3人の男がそれぞれのやり方で、不器用に相手をかばい合った、浪花節的終わり方。けっしてそれが悪いとは思わないが、中高年にさしかかった男たちの黄昏を色濃く感じた。
 次回作は、中年にさしかかった新宿鮫(鮫島)を押しのけ、外国人社会にもすんなり入っていける新たなヒーローの登場か。あるいは、フリーになった香田の予想外の変身だろうか。
 当然のこととして、渋さは増してもまだ枯れていない鮫島の活躍を期待する。

 

0 件のコメント: